「アフターサン」

「アフターサン」は日焼け後、日焼け後のローションのことを指すそうです。
あのヒリヒリした感じですね。

この前夜中にアマプラで「アフターサン」を観ました。
映像が美しい親子ものかな?くらいに思い気楽に見始めたのですが、
これがどうして非常に良かった。

幼いころに父親と二人きりで過ごした夏休みを、成長した女性が回想するかたちで描くこの映画。
トルコのリゾート地の映像が美しい。

説明がほとんどないのでぼんやり見ていると何も起こらず(起こっているが気づかず)終わるのですが、見終わった後に残るなんともいえない、ヒリヒリ感が気になり、あれこれ調べると!この映画の深さや面白さがじわっと広がってきました。
「そうか、あのシーンにはそんな意味がね~」の連続。
これはもう一回観なければと思わせます。
特に僕にも娘がいるのでついつい自分をそこに投影してしまいます。
なので次に観たら号泣必至、予告編だけでうるっときてます(あほか)。

人生を紡いでいくうえで「痛み」なんてない方がいいのだけど、この痛みがその人に深みや人間味を与えてくれると僕は思うのです。
娘には楽しい人生を、と思うのですが、痛みを知り素敵な人になってほしいとも思うのでした。

音楽もふんだんに使われていて時代的に90年代のヒット曲が多く使われています。
REMは泣けたけど、最後のダンスのシーンは他の曲が良かったな。
でも響く人には響くはず(その時代に洋楽ロックにどっぷりだった人かな)。
オリジナルの音源はイーノっぽくてかっこいい。

切ない、素敵な映画です。

https://www.youtube.com/watch?v=EyXx8mVsjao

 

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